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”フェイク”・インフルエンサーを見極める5つの注意点(後編)

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  • デジタルマーケティング

 

注意点③:トピックとは関係のないコメントが多い

エンゲージメントに注目する際には、単純な定量的アプローチを取らないようにしましょう。そうではなく、インフルエンサーの投稿したコンテンツにどういったコメントが寄せられているのかをマニュアルで確認しながら、オーディエンスがどのように関わっているのかを見極めるようにしましょう。

 

質的な評価レンズを通してエンゲージメントを分析することで、トピックとは関係のないコメントや当たり障りのないコメント、あるいは流れ的に不自然なコメントに気づくことになるかもしれません。インフルエンサーによる不正は単にフォロワーを購入することだけではなく、エンゲージメントに対価を払うということも含まれているのです。

 

コメント欄において気づくべき赤信号のひとつは、絵文字だけのレスが過剰に含まれているという点。同様に、コメントが極端に短かったり「素敵な写真ですね!」といったありきたりなフレーズだけのものであったり、あるいは投稿のテーマと全く関係がなかったりといった場合は、ボットによるエンゲージメントのサインです。

 

とは言っても、こういったぞんざいなコメントを完全に回避することは不可能です。というのも、もっとも成功しているインフルエンサーであればあるほど、彼らのエンゲージメントに参加することで真の(人間の)フォロワーのアテンションを引こうとする姑息なアクション自体は回避できないからです。警戒すべきなのは、こういったコメントが極端に多すぎるインフルエンサーです。

 

 

注意点④:「フォロワー」と「フォロー中」のいびつな比率

Instagramでは7,500人以上をフォローすることができないように制限されていることをご存知でしょうか?この制限はスパムやフェイク・アカウントを削減するために設定されたもの。もし7,500人ものユーザーをフォローしていたとしたら、あなたのフィードはどれほどひどいことになるか、想像できますか?まさに悪夢と言っていいでしょう。

 

オーガニックにブランドを築き上げていったインフルエンサーにおいては、たいてい「フォロー中」よりも「フォロワー」の数の方が多い傾向にあります。この2つの数をチェックするだけでも、そのインフルエンサーについて多くのことを知ることができるのです。何千人ものユーザーをフォローしているアカウントというのはつまり、自らも彼らからフォローし返してもらうことを希望していると考えていいでしょう。言うまでもないことですが、こういったやり方では誠実なオーディエンスを獲得することはできません。キャンペーンを設定する際、こういったアカウントは避けましょう。

 

 

注意点⑤:第六感が怪しいと告げている

もちろん、インフルエンサーを分析するにあたってはいくつもの数字やデータに注目することは重要です。しかしながら、”昔ながらのやり方”を過小評価してよいということでもありません。優秀なマーケターはインフルエンサーの投稿した写真や動画、ブログ投稿、そしてほかのシェア・コンテンツを自らの目で分析し、そのうえでブランドあるいはクライアントに最適かどうかの判断を下しています。

 

量的な分析を行ううえで、あなたの直感を無視しないこと。もしあるインフルエンサーのKPIがあまりにも理想的過ぎるとしたら、もしかするとそれは本当のことかもしれません(しそうでないかもしれません)。素晴らしいエンゲージメント率のインフルエンサーがいたとして、もしあなたがコンテンツのクオリティにどうしても疑問を感じるのであれば、そのエンゲージメントは購入されたものであると考えるのが妥当でしょう。

 

数字だけが説得力があるという理由だけで直感をないがしろにしないこと。世の中にはあなたが考えているよりもはるかにさまざまなインフルエンサーが存在しているのですから。

 

 

おわりに

ここでご紹介した内容を適切に実行することで、フェイク・インフルエンサーのトラップに陥らないようにすることができるでしょう。もちろん、フェイク・インフルエンサーを見分ける確実な方法はありませんが、5つの注意点に留意することでコラボレーションをより成功に導くことのできる可能性は高まります。

 

全ての方法が失敗したとすると、あとはフェイク・インフルエンサーを規制するルールが導入されることを願うしかありません。それも無理な話と考える人がいるかもしれませんが、その可能性を示唆する動きが出てきています。今年の1月にニューヨークの法執行機関において、「ソーシャルメディアにおいてフェイクなエンゲージメントを販売することは違法である」とする見解が出されました。そこでは、「エンゲージメント率を上げるためにエージェンシーを利用するブランドやインフルエンサーにおいて、新しいフォロワーや『いいね』がリアルなものであることを確認する必要がある」としており、フェイク・インフルエンサーに対する監視の目は今後ますます増えていきそうです。


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