BtoB広報の進め方 完全ガイド【後編】|メディア掲載につながる広報実務を解説
前編では、BtoB広報の基本的な考え方を紹介しました。
後編では、BtoB広報担当者が実務で意識すべきポイントを解説します。
メディアに取り上げられるための「報道価値」とは
広報担当者は「メディアにどうしたら取り上げられるか」を常に考え、そこから逆算してプレスリリースなどの発信をすることが求められています。
常に「メディアがなぜ今それを報道するべきなのか」という視点で情報発信を設計する必要があります。
このとき重要になるのが「報道価値」です。
報道価値とは、メディアがニュースとして伝える意味や意義のことを指します。
PRにおける重要な要素として、「ヒト・モノ・コト」という考え方があります。
- 「ヒト」は、経営者や社員、研究者、専門家など、人物のストーリー、専門的な知見に焦点を当てた情報を指します。
- 「モノ」は、製品やサービス、技術など企業が提供するものの特徴に関する情報です。
- 「コト」は、企業の取り組みやプロジェクト、社会課題への対応などの活動を意味します。
PRでは、この「ヒト・モノ・コト」の視点で情報を整理することで、メディアに伝わりやすいニュースの切り口を見つけやすくなります。
また、「報道価値」を生み出す要素は数多くあり、新製品や新サービスといった「新規性」だけではありません。
社会課題や季節トレンド、意外性、調査結果などの独自データを組み合わせることで、メディアがニュースとして取り上げやすい「報道価値」のある情報になります。

PRでは、よく報道されるニュースや自社業界のニュースに目を向け、報道の傾向を理解しておくことが重要です。
例えば「人材不足」「物価高騰」「物流問題」「働き方改革」「法改正」など、メディアが関心を持っているテーマと自社事業を掛け合わせて整理することで、ニュースとして伝わりやすい広報PRの切り口が見えてきます。
カーツメディアワークスは、これまで多くのBtoB企業の広報PRを支援してきました。
その経験をもとに、企業ごとの事業内容や社会背景を踏まえながら報道価値となる切り口を整理し、メディアに伝わりやすい形で情報発信をしています。
こうした広報設計により、メディアインバウンド(メディアからの問い合わせ)や「報道連鎖」につながるケースもあります。
メディアインバウンドに効果的な「広報ツール」
メディアからの取材依頼を獲得するためには、プレスリリースだけでなく、ニュースレターやプロフィールシートなどの広報ツールを活用することが重要です。
プレスリリースは、新製品や新サービスの発表など「新しいニュース」がある際に発信する公式情報です。
ニュースレターやプロフィールシートは、企業の取り組みや業界課題、市場データ、専門家のコメントなどを整理し、メディアにとって取材のヒントとなる情報をまとめた広報資料です。
- 「ニュースレター」は、社会課題や業界トレンド、季節性(シーズナル)などのテーマと自社事業を結びつけて企画することで、メディアが記事や特集を検討する際の参考資料として活用されるケースがあります。
- 「プロフィールシート」は、担当者の専門分野や経歴、取材可能なテーマなどを整理した資料です。メディアが専門家やコメントできる人物を探している際に、取材先の候補として役立つ広報ツールです。

特にBtoB企業の場合、事業内容や技術が専門的であることも多く、プレスリリースだけではメディアに十分に伝わらないケースも少なくありません。
そのため、ニュースレターやプロフィールシートなどの広報ツールを通じて情報を整理し、メディアが理解しやすい形で伝えていくことが重要になります。
このように、複数の広報ツールを組み合わせて情報発信を行うことで、メディアとの接点を増やし、取材や報道につながる可能性を高めることができます。
BtoB広報でよくある課題「広報ネタの集め方」
BtoB広報では、プレスリリースやニュースレターなどの情報発信を継続的に行うためにも、社内から広報ネタを収集する仕組みづくりが重要になります。
しかし、BtoB広報の現場では「社内から広報ネタが集まらない」という悩みをよく耳にします。
部署ごとに業務が分かれている企業では、広報部門だけで社内の取り組みや新しい動きを把握することが難しいケースも少なくありません。
実際、多くの企業では広報ネタを収集するために、経営会議や専門部署の会議に広報担当者が参加したり、各部署へのヒアリングを定期的に実施したりする方法が取られています。

一方で、「良い情報があれば送ってください」といった形で情報提供を呼びかけても、広報ネタが集まりにくいケースもあります。
社員にとって「どのような情報が広報ネタになるのか」が分かりにくいためです。
このような課題を解決するためには、広報ネタを収集する仕組みを整えることが重要です。
例えば、「新規事業」「新しい取り組み」「技術開発」「人事施策」など、社内で共有する情報の項目をあらかじめ整理しフォーマットを用意しておく方法もあります。
さらに、社内から集まった情報がメディア掲載や取材につながった場合は、その成果を社内で共有することも大切です。
広報活動の成果を可視化することで、社内の理解が深まり、広報ネタが集まりやすい環境づくりにつながります。
BtoB広報の進め方と広報戦略
BtoB広報を効果的に進めるためには、場当たり的に情報発信を行うのではなく、広報戦略を設計したうえで計画的に取り組むことが重要です。
まず、自社の事業領域に関係するテレビ、新聞、雑誌、Webメディア、業界専門メディアなどを整理し、メディアリストを作成します。
そのうえで、プレスリリースやニュースレターの配信、取材提案などを通じて継続的に情報発信を行い、メディアとの接点を増やしていきます。
こうした活動を積み重ねることで、メディアとの関係構築やメディア掲載の機会を広げていくことができます。
また、広報PRの活動は単発の施策ではなく、年間を通して計画的に進めることも重要です。
新製品や新サービスの発表、イベント、業界動向、社会課題などのテーマを踏まえて広報の年間スケジュールを整理しておくことで、計画的な情報発信が可能になります。
ただし、広報PRは時事ニュースや社会トレンドの影響を受けるため、年間計画を固定するのではなく、状況に応じて柔軟に見直していくことも大切です。
計画性と柔軟性の両方を持ちながら広報活動を進めることで、継続的なメディア露出やメディア掲載につながっていきます。
BtoB企業は一般消費者向けのニュースが少ないと言われることもありますが、広報戦略を設計し、継続的に情報発信を行うことで、メディアに取り上げられる機会を着実に増やしていくことができます。
BtoB広報では、こうした戦略的な広報活動を積み重ねていくことが、企業の認知向上や信頼性の構築、メディア露出の拡大につながっていきます。
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著者
株式会社カーツメディアワークス
PR事業部 戦略PR局執行役員
森山 稚夏
実績
- コスメブランドの広報戦略・施策実行
- 国内BtoB上場企業の広報戦略支援/記者発表会 企画・運営
- 有名飲食チェーンの広報戦略・施策実行
等多数