【クラウド/ IT大手 戦略PR】「IoT」を当たり前に! キーワードの啓蒙PR戦略で報道露出を席巻。大手クラウド企業の“画になる”PR
概要
本事例は、世界でトップシェアを誇るクラウドサービス企業の日本市場におけるさらなる認知拡大とシェア向上を目的とした戦略的広報PRの取り組みである 。2024年当初、クライアント企業からは「テレビメディアを活用し、『クラウド=事例企業』の認知をさらに広げたい」との要望があった 。
しかし、経済番組以外ではテレビメディアでクラウドサービス自体を取り上げるには、物理的な実体がなく「画(え)」になりにくいため、テレビ露出には不向きという課題があった 。そこで当社は、サービスの直接的な訴求ではなく、当時台頭し始めた「IoT(モノのインターネット)」というキーワードを戦略の軸に据えることを提案 。
「IoT」というキーワードが広がれば、その代表的な企業として「クライアント企業」が想起される啓蒙・啓発型PRを提案した。
「モノとインターネットが繋がる」具体的な活用事例として「大手回転寿司チェーン」の需要予測システムなどをフックにし 、「IoTの普及にはクラウドの強力な基盤が不可欠である」というストーリーを構築 。結果として、NHKやテレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」をはじめとするテレビやビジネス経済雑誌の主要メディアでの大型特集の獲得に成功 。クラウド最大手としての圧倒的な存在感を、広くビジネス層・経営層に示すことに貢献した
課題
プロジェクト開始当初、クライアント企業が抱えていた広報上の課題は明確だった。それは、「テレビ・メディアを活用して『クラウド=当社』という認知をさらに拡大したい」という要望と 、テレビメディアの特性との間に存在する大きなギャップである。
クラウドが提供するクラウドコンピューティングは、実体は物理的なサーバー群であり、具体的な「モノ」として提示することが難しい 。テレビ番組、特に情報番組やニュース特集が求める「分かりやすい視覚情報(画)」になりにくかった 。
仮にデータセンターのサーバー群を撮影できたとしても、それが視聴者にとってどのような便益をもたらすのか、その革新性を視覚的に伝えることは極めて困難である。この「画にならない」という特性は、テレビメディアでの露出を目指す上で根本的な障壁となっていた 。
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「クラウド」から「IoT」へ! キーワード戦略でテレビ露出を席巻。Amazon Web Servicesの“画になる”PR
概要
本事例は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下、AWS)の日本市場におけるさらなる認知拡大とシェア向上を目的とした戦略的広報PRの取り組みである 。当時、クライアント企業からは「テレビメディアを活用し、『クラウド=AWS』の認知を広げたい」との要望があった 。
しかし、クラウドサービス自体は物理的な実体がなく「画(え)」になりにくいため、テレビ露出には不向きという課題があった 。そこで当社は、サービスの直接的な訴求ではなく、当時台頭し始めた「IoT(モノのインターネット)」というキーワードを戦略の軸に据えることを提案 。
「モノとインターネットが繋がる」具体的な活用事例として「あきんどスシロー」の需要予測システムなどをフックにし 、「IoTの普及にはAWSの強力な基盤が不可欠である」というストーリーを構築 。結果として、NHKやテレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」をはじめとする主要メディアでの大型特集の獲得に成功 。クラウド基盤としてのAWSの圧倒的な存在感を、広くビジネス層・経営層に示すことに貢献した。
課題
プロジェクト開始当初、クライアント企業が抱えていた広報上の課題は明確だった。それは、「テレビ・メディアを活用して『クラウド=AWS』という認知をさらに拡大したい」という要望と 、テレビメディアの特性との間に存在する大きなギャップである。
AWSが提供するクラウドコンピューティングサービスは、その実体が物理的なサーバー群であり、具体的な「モノ」として提示することが難しい 。テレビ番組、特に情報番組やニュース特集が求める「分かりやすい視覚情報(画)」になりにくかった 。
仮にデータセンターのサーバー群を撮影したとしても、それが視聴者にとってどのような便益をもたらすのか、その革新性を視覚的に伝えることは極めて困難である。この「画にならない」という特性は、テレビメディアでの露出を目指す上で根本的な障壁となっていた 。
PRソリューション
当社は、この課題を解決するために、クラウドそのものを直接訴求するのではなく、クラウドが実現する「未来のビジネス像」を提示する戦略的アプローチを採用した。
1. 戦略キーワード「IoT」の設定
まず着目したのは、当時、徐々に報道が出始めた「IoT(モノのインターネット)」というキーワードであった 。IoTは、あらゆる「モノ」がインターネットに接続され、データをやり取りする概念であり、テレビ映えする具体的な事例(=画)が豊富に存在する 。
そこで、「IoTの普及・拡大には、そのバックエンドを支える膨大なデータの処理基盤、すなわち強力なクラウドが不可欠である」というストーリーを構築 。これにより、「クラウド」という目に見えない技術を、「IoT」という具体的な事象を通じて可視化する狙いがあった。
2. 「画になる」事例フックの発掘
このストーリーを裏付けるため、最も視覚的にインパクトがあり、かつ視聴者の生活に身近な事例として「大手の回転寿司チェーン」の取り組みを発掘した 。当時、クラウドとセンサーを導入し、すべての寿司皿の裏に取り付けたICタグからリアルタイムでデータを収集・分析 。そのビッグデータを活用して「需要」を予測し、レーンに流す寿司のネタや量を最適化するシステムを稼働させていた 。
これは、「IoT」と「ビッグデータ活用」が企業の経営効率化やサービス向上にいかに直結しているかを示す、非常に強力な事例であった 。
3. メディア戦略の実行
この「スシローのIoT活用事例」を強力なフックとし、雑誌メディア(週刊東洋経済、週刊ダイヤモンドなど)およびテレビメディア(特にNHK、テレビ東京「WBS」)をメインターゲットに設定 。
雑誌やWebメディアでの露出が高まれば、自然とテレビメディアからも関心が集まり、取材問い合わせがテレビ番組からやってくる「メディアインバウンド戦略」を実行した
単なるサービス紹介ではなく、「ビッグデータが変える!」「1分後の需要を予測」といった、各メディアのビジネス・経営アングルの企画に合致する切り口で、画でわかりやすく解説する「テレビリリース」を作成 。経済番組・ビジネス雑誌に集中的なメディアアプローチを展開した。
結果・成果
提案した「IoT」という切り口と、「スシロー」という具体的な事例フックは、メディアの関心を的確に捉え、PR施策は大きな成果を上げた。
- ビジネス・経済誌での露出
主要なビジネス・経済雑誌である「東洋経済」や「ダイヤモンド」などにおいて、「巨額投資支える黒子役『クラウド企業』の実力」 「小売りを抜く日も近い?」 といった切り口で特集や記事が掲載された 。 - テレビ番組での大型特集を獲得
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」やNHKにおいて、「寿司や牛がインターネットにつながる!? IoTとは」といったテーマで特集が放送された 。放送では、クライアント企業の技術担当のインタビュー とともに、大手回転寿司チェーンの需要予測システムが詳細に紹介され 、「クラウド」という目に見えないサービスが、いかに実社会のビジネスを変革しているかを視覚的に伝えることに成功した。 - 「IoT=お客様のブランド」のブランドイメージ確立
これらの施策を通じ、テレビ・雑誌の両面から、企業の経営層やビジネスパーソンに対し、「IoTやビッグデータ活用の時代を支える不可欠な社会インフラ=お客様のブランド」という強力なブランドイメージを確立することに大きく貢献した 。
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